あっせんの流れ(基礎編)

あっせんは、裁判のように「勝ち負け」を決める場ではありません。
中立的な場で、当事者同士が落ち着いて話し合い、合意による解決を目指す制度です。
まずは全体像を、図でつかんでみてください。※制度の利用可否や進め方は、事案により異なります。まずは状況整理からご相談ください。

あっせんの流れ(相談→あっせん申請→準備→あっせん期日→解決)を示す図解
図:あっせんの全体の流れ(5ステップ)

① 相談|まずは話を聞く

最初は「何が問題なのか」「何を望んでいるのか」が曖昧なままでも大丈夫です。
状況を整理しながら、次に進むべき方向を一緒に見つけていきます。

② あっせん申請|公的な制度を使う

あっせんは、公的な仕組みの中で進む話し合いです。
「個人対会社」のまま抱え込まず、制度の場に乗せることで、落ち着いて整理しやすくなります。

③ 準備|気持ちと事実を整理

ここが一番大切な工程です。
感情をぶつけるのではなく、事実と希望を分けて「伝わる言葉」に整えることで、 話し合いがこじれにくくなります。

④ あっせん期日|話し合いの場

中立的な進行のもとで、当事者が話し合います。
目的は対立を深めることではなく、「納得して終われる着地」を探すことです。

⑤ 解決|それぞれ前へ

合意ができたら、そこで区切りをつけて前に進みます。
勝ち負けではなく、消耗を抑えながら「整理して終える」ための出口です。

特定社会保険労務士は、どこで関わるのか

特定社会保険労務士は、話し合いの中心に立って「争う」役割ではありません。
当事者が落ち着いて話せるように、言葉と整理を支える立場です。

あっせん委員を中心に、労働者と会社が向かい合い、特定社会保険労務士が言葉と整理のサポートをする立ち位置を示す図解
図:関係者の立ち位置(特定社労士は「言葉と整理」のサポート)

補足

もし「裁判までは考えていない」「できれば穏やかに整理して終えたい」と感じている場合、 あっせんは検討に値する選択肢になり得ます。
状況により適切な手段は変わりますので、まずは現状を整理するところからご相談ください。